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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第13章 扉への導き


逞しい腕に抱きしめられたまま、アルは硬直している‥

黙りこんだアルを見て、自分の言ったことを大人しく承諾したものと思いこんだレオは、さらに足を早めて生い茂る草木の合間をぬって、道なき山道をどんどん奥へ突き進んだ


‥ど、‥‥
どうしよう…っ…
逃げるに逃げられない‥



手足は纏めてシーツで巻き込まれ、おまけにこんな山奥にまで拐われてきてしまった‥

道なき道を通ってきた為に帰り道を覚えようがない。遠くでは狼の遠吠えが響き、靄(もや)のかかった月が妖しい光を放つ

「よし着いた‥」

その言葉と同時にアルはレオから解放されてシーツをほどかれた。

薬草の香りの湯気が立ち込める大きな岩場の温泉がすぐそこに見えている。
水面には月が映り、天然の照明のが岩場全体を照らしている


‥着いてしまった‥

そう怯えるアルをうっとりと眺めるレオ。

「俺様に脱がして欲しいか?‥//」

久しぶりに再会したアルの腰に手を回してレオは顔を覗き込む‥

うっとりしながらも相変わらず力強い眼差し。そして男らしい筋肉質の引き締まった体‥

アルは嫌でもあの日の夜を思い出さずにはいられなかった。


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