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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第15章 守護神の書・前編


ルイスは静かに目を閉じた。

“夕の刻 大地に浮かぶ

十字の天が差し示す”


この謎を解く為に、あの頃の記憶を鮮明に思い描かなければ…。
思い出の欠片を一つずつ繋ぎ合わせるとルイスは目を開けた。

青い瞳がエメラルドブルーの輝きを放つ。

きゅっと結んだ凛々しい口元に笑みを浮かべると、ルイスはあの幼い日に自分が追い求めた光輝く宝石のある位置に視線を投げていた。

「俺も純粋だったもんだ…」


ククッと笑いが漏れる。沈む夕陽に合わせ、動いていく影を追いかけた日々…
今ならそんな無茶をせずとも数字に出せる。


伸びていく影の先を計算し、あとは沈む夕陽の光の放射で宝石が反射するのを待つだけのことなのだから。

ただ、ひた向きで一所懸命だったあの頃が懐かしくもある。

「大人になると手抜きをしたくなるもんだな…」


もう、あの真っ直ぐで純粋だった頃には戻れない…
策に策を重ねる今の自分を少し哀しくも思った…


後始末を済ませ、隊員達が退いて行く中、主要メンバーが大樹の元に集まっていた。


夕の時は迫る―――

ルイスとクラディウス老師、そしてアルと二人のちびっこ探検家。

ロイドは案の定、その場に姿を現さなかった…

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