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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第15章 守護神の書・前編


夕陽を浴びてほんの一瞬光るそれは、あの時、塔のてっぺんにいたからこそ見つけることができた。

だからして、今、低い位置にいるルイスから確かめることはできない。
微妙な角度によってその宝石が反射することを睨んだルイスは、ティム達にそれを伝える役割を任せたのだった。


確かに重要な任務である。

目星を付けたルイスはその場にしゃがみ込むと湿った土をナイフで削る。そして動かしていた手をピタリと止めた。

「こ、れは…」


深く掘るまでもなく、その宝石はあっさりと姿を現した。宝石と言うよりは、クリスタルの平らな六角形。それは、まさしく…


「石…板?」


傍で見守っていたアルが呟いた。

「多分そうだろうな…」


手の平程の大きさで、ガラスの様に透明な石板をルイスは取り上げると丁寧に土を払った。

「どうじゃ? 何か発見できたか?…」


「ああ、クラディウス。

石板だ。これも何か書いてある」


様子を見ていた老師が話掛けながら、ルイスの手にある石板を覗き込んだ。

「うむ…また、新たな一歩かの…」

うっすらと書き込まれた文字は老いた目には読み取れない。その場にいた三人は博士の到着を待った。

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