この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第15章 守護神の書・前編
母親の呼吸不全はストレスからくるものが要因であれば、直ぐに治るとマークは言った。
お湯を張った洗面器に小瓶の薬液を3滴垂らし、常に母親の周りをその香りで満たす。
そして喉の痛みが酷い時は薬液を白湯に1滴垂らし飲用する。
マークから言われたこの事項を守り、 昼に一回飲ませただけで今まで町医者に何度診て貰っても治らなかった病状に変化が見れたのだ。
「こんなに楽になるなんてねえ…
ほんとに神様みたいなお方だねぇ。ありがたいことだよ…」
「ええ…
ほんとに……
なんてお礼を言っていいか…」
モニカは夕食後の薬の準備をしながら頬を染めた。
お礼を返すなんてとても…
こんなあたしに出来ることと言ったら……
あ、…あたしを差し上げることしかっ……
モニカは真っ赤になりながら洗面器に薬を垂らす…
で、でもッ…
あたしみたいなペラペラな躰っ…喜んでくれるかしらっ!?
貰っても迷惑になるんじゃ…
『モニカ…
もし、後悔するなら僕は認めないよ…』
あ……
モニカはハッと思い出した。