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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 守護神の書・後編


土の湿った香りが漂ってくる。洞窟のような地下道をくぐり抜け、細長い通路を少し歩くと二人は広い場所に辿り着いた。

光りゴケで眩しいくらいに照らされたその空間を見渡し、アルは声をあげた。

「これって…」


広く仕切られた空間。中央には、何かが描かれた直径五メートル幅の円形の石床があった。

そして真ん中には石柱のテーブルがポツンと立っている…
二人はその中央に走り寄った。

「ねえ、これ…」


アルはテーブルの上にあった物を発見してルイスと顔を見合わせた…

茶色い革の表紙には、あの神の湖の遺跡で見た三体の獣の絵が描かれている。

そして、足元にはアル達の村の紋章が彫られていたのだ。




「これがあるってことは…

間違いなくコヨーテの謎は説かれたって訳だ」


「そうだね…

名も無き村に関係しているのは確かだと思う…んだけど……」

…あれ?


何かにふと気づき、しゃがみ込むルイスに答えながら、アルは古びた書物に伸ばした手を不思議そうに眺めていた。


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