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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 守護神の書・後編


「ごめんなさい…っ…

へへ…
がっかり…させちゃった」


顔を上げて呟き笑ったアルの頬が一気に歪む、堪えきれなかった涙は大きな雫となって瞬く間に溢れだした…


…ふっ…

ダメ…ここで泣いたら余計に頼りなく思われるっ…



「アル!

そんな泣き方をするな!!」


震える唇を止めたくて

無理に口を結ぶアルの顔が涙に溺れていくようだった。

ルイスは必死に涙を堪え、笑おうとするアルの顔を自分に向けた。

全てを抱え込もうとするアル…

そんなアルの泣き顔にルイスは胸を締め付けられる。

「アル…

勘違いをするな…」

後ろからもロイドの大きな手が、アルの後頭部を優しく包み込む。
ルイスはアルの頬を両手で挟むと優しく声を掛けた…


「何度も言った筈だ…

一人じゃない…

皆で守るんだろ?…」



嗚咽を堪えた唇が激しく歪む…そんなアルの姿が痛ましくて堪らない。

アルは自分自身が神の従者だと何時から気づいていたのだろうか?…


もしかすると…


ずっとその重圧に不安を感じて生きてきたのだろうか…


“選ばれし者”

“世界を救う者”

“唯一の存在”として…

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