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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 守護神の書・後編


それでもロイドにだけは目を向けられない…

今のロイドに対してだけは、誤魔化しの言葉が出て来なかった―――


いつもなら何とでも言い訳出来るのに…


思うままにアルを抱きしめてしまった…


素直な感情で取ってしまった行動に気の利いたセリフなんて用意なんかしていない。


「ちょっと…

話たいことがあるっ…」


目を反らすルイスの腕をロイドは力任せに掴むとそのまま食堂から出ていった…


「訊かせてもらおうか…」

「何を?…」


「しらばっくれるのはもうよせ!」


「しらばっくれるって何をだよ?…」


ルイスは解放された腕を擦ると肩をすくめた。

「アルを好きなんだろ!?」

「だからなんでそうなるんだよ…っ」


ルイスはいい加減にしてくれとばかりに呆れながら溜め息を吐く。そしてふっと笑みを浮かべるとルイスはロイドの肩に腕を回した…


「なあ、ロイ…

俺達はいったい何年付き合ってる? ん?…

よく考えて見ろよ。俺がどんな女が好みかはお前よ〜く知ってる筈だろ?」

ルイスはロイドの耳元で軽く語り掛けた。

そんな問いかけに黙ったまま、ロイドはルイスを見つめ返す。


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