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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 守護神の書・後編


「やっぱりアレンもそんな感じの人が好みなんだ…」

途中まで描き掛けた手を慌てて引っ込めたアレンは気まずそうに詫びていた。

「なんで謝るの?」

「いや…ちょっと……」


聞き返され、アレンは微かにどもる…


「私…
もしかして今、大変いやらしい顔してますか?…」


「…べ、つに……」




ほんのりと赤らんでは居るが、別にいやらしさは感じない…

「な、んで?…」

アルは戸惑いながら不思議そうに尋ねた。


「いや…それならいいんです…」

焦りを悟られないようにアレンは作り笑いを向ける。アルは納得のいかない表情を浮かべていた…

「やっぱり男の人ならそうだよね…」

そう呟き溜め息を漏らすとアルは自然と頬を膨らませる。

…別に隊長さんの好みじゃなくたって…


ただ、思春期の女の子らしい悩みなのだろう…

誰にでもモテモテで。

羨望の眼差しを全身に浴びて。

目を見張る程に美しい…。


そんな憧れの的。。。


女の子なら一度は必ず夢見るだろう…



アルはそんな女の子を思い描き遠くを見つめた…


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