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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 守護神の書・後編


切ない溜め息を漏らすアルの横顔をアレンは見つめる。

アルは自分の美しさに気づいていない…


アルが思い描く理想の女の子

それはまんま、アル自身だということを―――


ロイドにルイスにレオ…


ルバールきっての男前達がこんなにも夢中になってしまう程の魅力

全てを手にしていることをアルはまったく気づいていない。

アレンだってそうだった。

何故なら先ほどアレンが空に描き掛けたのは、役所に飾られた《豊艶の女神》

……そう。アルの裸婦画を思い浮かべての動きだったからだ。

無駄のない若々しい躰のライン。
なのに付いている所にはしっかりと量感のある女性らしい曲線を持っている…



それ以上の何を求めると言うのだろうか…


「何をそんなに悩むんです?…」

アレンはアルの瞳を覗き込んだ。

「私が思うに…アルはとても贅沢過ぎます…」

「贅…沢って…」

近すぎるアレンの息を肌に感じる…

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