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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 集結!
・
よその国がこれだけの騒ぎになってるってことは、こっちの国王にも何らかの知らせが入ってる筈なんだが…
―――!?
空になった盃に酒を注ぎ足すとレオは後ろの気配に耳を澄ませた。丸太の階段を軋ませレオの室(むろ)へと近づく細身の影…
「おう。来たか、カイン…街の方はどうだ?」
「ああ、兄じゃ…
街は何も変わった様子はない。が、ただ…」
「ただ?…勿体ぶらずに早く言え」
影の主は綺麗な目に掛かる濃紺の髪を邪魔くさそうに掻き上げると、レオの前にドカッとあぐらをかいた。アルに手を出すな、との叱りを受けた日以来の顔合わせ。兄じゃと慕うレオから盃を受けながらカインは口を開いた。
「ただ、…城の方で最近やたらと精鋭の奴らが動いてるみたいだぜ」
「精鋭か…」
「ああ…
結構前に、街外れの草原の湖に妙な建物が急に浮かんだらしい…
今も、隊の奴らが見張りに立ってる」
…草原の湖に?……
「他は?」
「この間は隊を借り出して城の草刈りをしてたらしい…
でも草刈りってのは建前で、城のお宝を探してるって噂になってるな…
怪しい話つったらそのくらいさ…師匠はなんて?」
よその国がこれだけの騒ぎになってるってことは、こっちの国王にも何らかの知らせが入ってる筈なんだが…
―――!?
空になった盃に酒を注ぎ足すとレオは後ろの気配に耳を澄ませた。丸太の階段を軋ませレオの室(むろ)へと近づく細身の影…
「おう。来たか、カイン…街の方はどうだ?」
「ああ、兄じゃ…
街は何も変わった様子はない。が、ただ…」
「ただ?…勿体ぶらずに早く言え」
影の主は綺麗な目に掛かる濃紺の髪を邪魔くさそうに掻き上げると、レオの前にドカッとあぐらをかいた。アルに手を出すな、との叱りを受けた日以来の顔合わせ。兄じゃと慕うレオから盃を受けながらカインは口を開いた。
「ただ、…城の方で最近やたらと精鋭の奴らが動いてるみたいだぜ」
「精鋭か…」
「ああ…
結構前に、街外れの草原の湖に妙な建物が急に浮かんだらしい…
今も、隊の奴らが見張りに立ってる」
…草原の湖に?……
「他は?」
「この間は隊を借り出して城の草刈りをしてたらしい…
でも草刈りってのは建前で、城のお宝を探してるって噂になってるな…
怪しい話つったらそのくらいさ…師匠はなんて?」