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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 集結!
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妃奈乃は手前にコトンと置かれた湯飲みを手にしてそれをゆっくりと口に含んだ。
「フエ…山神とな……
我ら一族を未だ山神と呼ぶのはお主らだけじゃ…」
「山神は山神…うぬらが山神の名に恥じるような行いを何一つ為ておらぬことは篤と承知…
目先の事ばかりに気を取られ何が正義かも理解ができぬ…
人は都合の良いように騒ぎ立てるのが好きな生き物ぞえ…低俗な輩こそ“賊”と呼ぶにふさわしい」
美しい女の毒舌に師匠はさもおかしそうな笑みを浮かべ茶をすすった。
「西の地の者は先、辿り着いた様じゃ…なら、後は南の地の者のみじゃな…」
「…それがちと心配ぞえ…他の地の皆(みな)が早々と無事に着けるよう祈りを捧げておったのじゃが…
南の地への祈祷がちと届き難かった…」
少し難しい表情を浮かべ、静かに語ると妃奈乃は熱い茶で喉の渇きを潤した。
「………西は一瞬の災難であったが、南は被害が今も続いてる様じゃ…なんら、強い妨害の壁があるやもしれんのう……」
妃奈乃は手前にコトンと置かれた湯飲みを手にしてそれをゆっくりと口に含んだ。
「フエ…山神とな……
我ら一族を未だ山神と呼ぶのはお主らだけじゃ…」
「山神は山神…うぬらが山神の名に恥じるような行いを何一つ為ておらぬことは篤と承知…
目先の事ばかりに気を取られ何が正義かも理解ができぬ…
人は都合の良いように騒ぎ立てるのが好きな生き物ぞえ…低俗な輩こそ“賊”と呼ぶにふさわしい」
美しい女の毒舌に師匠はさもおかしそうな笑みを浮かべ茶をすすった。
「西の地の者は先、辿り着いた様じゃ…なら、後は南の地の者のみじゃな…」
「…それがちと心配ぞえ…他の地の皆(みな)が早々と無事に着けるよう祈りを捧げておったのじゃが…
南の地への祈祷がちと届き難かった…」
少し難しい表情を浮かべ、静かに語ると妃奈乃は熱い茶で喉の渇きを潤した。
「………西は一瞬の災難であったが、南は被害が今も続いてる様じゃ…なんら、強い妨害の壁があるやもしれんのう……」