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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 集結!
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────
酒ではない飲み物を――
お頭にそう言われ、舎弟達が用意してくれた飲み物に手を出すことも出来ず前を見つめる…
白魚のような肌、長い黒髪の少女は勧められた座布団に正座をし、「臭い…」ぽつりとそう呟いた…
「この匂いはなんじゃ?…」
少女は声を潜め隣の供の者に囁いた。
「未夢様…
たぶん、これは…“男臭”というものでしょう…」
「おとこしゅう?」
抓んでしまいたい鼻をもごつかせ、未夢は自分の周りを見回した。
半裸の肌を露出した、胸毛、腕毛もうもうの男達が番人の様に周りを囲んでいる。
そして目の前には西岸の親方と呼ばれている年配の男と、この地のお頭…レオがあぐらをかきどっしりと構えていた。
「ん、どうした嬢ちゃん?
長旅で疲れただろう…
そう、かしこまらずに足を崩せ。ババア…いや…お前の母ちゃんも直ぐに着く…」
「誰がババアぞえ?」
レオの室とは別棟にある二階建ての集会の場で、背後の小窓から降ってわいた声に驚きレオは息を飲んだ―――
「な、ババア!?
なんでそんな所から!?」
足元を覗き見ると供の者達をピラミッド型に組ませ、その上に大威張りで立ちはだかっている…
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酒ではない飲み物を――
お頭にそう言われ、舎弟達が用意してくれた飲み物に手を出すことも出来ず前を見つめる…
白魚のような肌、長い黒髪の少女は勧められた座布団に正座をし、「臭い…」ぽつりとそう呟いた…
「この匂いはなんじゃ?…」
少女は声を潜め隣の供の者に囁いた。
「未夢様…
たぶん、これは…“男臭”というものでしょう…」
「おとこしゅう?」
抓んでしまいたい鼻をもごつかせ、未夢は自分の周りを見回した。
半裸の肌を露出した、胸毛、腕毛もうもうの男達が番人の様に周りを囲んでいる。
そして目の前には西岸の親方と呼ばれている年配の男と、この地のお頭…レオがあぐらをかきどっしりと構えていた。
「ん、どうした嬢ちゃん?
長旅で疲れただろう…
そう、かしこまらずに足を崩せ。ババア…いや…お前の母ちゃんも直ぐに着く…」
「誰がババアぞえ?」
レオの室とは別棟にある二階建ての集会の場で、背後の小窓から降ってわいた声に驚きレオは息を飲んだ―――
「な、ババア!?
なんでそんな所から!?」
足元を覗き見ると供の者達をピラミッド型に組ませ、その上に大威張りで立ちはだかっている…