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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第18章 神の祈り



「くそっ何故だ!?
切り分けても切り分けても前に進めん! 酋長! これは一体!?」



──南の国

ジャワール王国


大空を旋回する隼。緊急の場合のみにつけられるレオが飛ばした隼の足の赤い紐を確かめて、東の地へ渡る為に密林に入り込んだまではいいのだが──

アーモンド色の肌に赤い墨。南の大陸で農作物の繁栄の基盤を作り出した「大地の民」ナジャ族の紋を肌に刻んだ屈強な体格の男は後ろを振り返り憤りを見せた。


「大地の作物ではなく、この密林を焼き払ってくれれば良かったものをっ…“黒き雲”めっ…」


「ドワン!…

むやみに鉈(ナタ)を奮うな。先を考え体力を温存せねばなるまい…」


必死で行く手を阻むツタや枝を払う男を諭す酋長を一族の一人が呼んだ。


「酋長!! どうやら我らは同じ所を歩いて居るようです!!」

歩き易い道を探すと言って別行動を取った筈の部族の片割れが、向かい側から酋長に向かって叫んでいた。

酋長は進もうとしていた先に、自分達が目印代わりに木に彫り込んだキズを見つけ手でなぞる。

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