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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第18章 神の祈り


「アルっ…ちょっとの我慢だ…」

これ以上一緒に居ると本当にアルを拐ってしまう!

レオは抱きしめたアルを手放すと、想いを抑えて窓から出て行った。


っ…マジでやべえ…


民家を越えながらレオは息苦しさに胸を掴む。


可愛い嫁さんにあんな顔されちゃ…くそ…

なんか無性に疼いちまうじゃねかよっ!…


暫くはまた逢えない…

つい今来た道を戻りたくなる。
レオはそんな思いに唇を噛み締めていた…
こうなったら何が何でも早急に事を片付けないと。



レオは前を見据え伸びやかなバネを持つ足を早め街を抜けると、街外れの草原を見張る人影を目に捕えた。

「―――ん!?…」

ああ、あれか…精鋭の奴らが何かしてるってのは…

ちょっと行ってみるか?



山に行く方向とは逆に、草原へと身を返す。


しかし、これが見張りたあ笑わせてくれるぜ…



雨を含み、湿りきった土を踏みしめ草影に身を潜めると、簡単に入り込めた精鋭の警戒心の無さにレオは苦笑を浮かべていた。

よどんだ夜空は月明かりもなく周りは真っ暗だ。普段は目を奪わんばかりの輝きを放つ発光色の花も、弱々しくぼんやりと光っている。

レオは辺りを見渡すと湖に目をやった。

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