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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第18章 神の祈り
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「ふう…何とかなったようじゃ……」
ガラガラにしわ渇れた声でほっと息をつくと、正座していた足を崩しパタッと妃奈乃は横に倒れた。未夢はそんな母に急いで水を差し出す。
「母様、少しやすんだ方が…」
水を飲み干し、再び姿勢を正して読経を始めようと勇む母を未夢は気遣う。
だが、妃奈乃は首を振った。
「あの者達が此処に着くまで経は上げ続けねばならぬ。一晩中の読経でやっと道が開けただけのこと…
まだまだ、安心は出来ぬ」
「でもそれでは母様の身体が…」
「………」
「あとはこの未夢が務めを果たします。母様は少し横になってください」
「ふむ…確かに少し疲労が溜まっておる…集中力が欠けては意味を成さぬからのう…」
我が娘の頼もしい言葉に妃奈乃はふっと口端で微笑んだ…
やはり、そろそろ世代交代かや?…
「母様はもうお歳…無理をしてはあらゆる箇所にガタが―――」
「…未夢っ! まだまだわらわの役目は任さぬぞ!!」
妃奈乃はいきなり立ち上がる。
「母様っ!? 無茶はおやめください!!」
テニスのエアースカッシュをいきなり始めて若さをアピールする。息を切らせる母、妃奈乃を娘の未夢は必死に止めていた…
「ふう…何とかなったようじゃ……」
ガラガラにしわ渇れた声でほっと息をつくと、正座していた足を崩しパタッと妃奈乃は横に倒れた。未夢はそんな母に急いで水を差し出す。
「母様、少しやすんだ方が…」
水を飲み干し、再び姿勢を正して読経を始めようと勇む母を未夢は気遣う。
だが、妃奈乃は首を振った。
「あの者達が此処に着くまで経は上げ続けねばならぬ。一晩中の読経でやっと道が開けただけのこと…
まだまだ、安心は出来ぬ」
「でもそれでは母様の身体が…」
「………」
「あとはこの未夢が務めを果たします。母様は少し横になってください」
「ふむ…確かに少し疲労が溜まっておる…集中力が欠けては意味を成さぬからのう…」
我が娘の頼もしい言葉に妃奈乃はふっと口端で微笑んだ…
やはり、そろそろ世代交代かや?…
「母様はもうお歳…無理をしてはあらゆる箇所にガタが―――」
「…未夢っ! まだまだわらわの役目は任さぬぞ!!」
妃奈乃はいきなり立ち上がる。
「母様っ!? 無茶はおやめください!!」
テニスのエアースカッシュをいきなり始めて若さをアピールする。息を切らせる母、妃奈乃を娘の未夢は必死に止めていた…