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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第19章 滅びの道
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「隊長!! 準備が整いました」
城にいた兵士達は崩壊した西の地へと出向き、城は少数の精鋭部隊。ルイス率いる隊だけでの警備が続けられていた。
街での警備が手薄になる変わりに、大山賊のお頭。レオの力強い協力により、東尋坊の者達とレオの舎弟達が変わりを担ってくれている。
そのためか、雰囲気は悪けれど、街は普段よりもかえって平和だった…
「よし。触れは各地に出してある。後は多くの者が集まればいいんだがな…」
雨の中、草原にテントを張り、半ば強制をして国中に触れを出した。
“街つくりの認定試験を受け合格した者は、一生の生活を国が保証する”
触れにはそんな誘い文句と、草原への地図が描かれていた。
あの最後に残った石自身が勇者を選ぶ筈だ…
自分の手の平を眺めてルイスは考えを巡らせる。
訪れた者達全てにあの石を採らせてみなければならない…
地道な作業だがこれが一番の近道でもあった。
老若男女を問わず、国中の人々を強制的に集める必要がある…だが、民達の不安を煽ってはいけない…
この手法が唯一の策でもあった…