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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第19章 滅びの道
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アルと変わらぬ背丈。年のころもアルと同じくらいだろうか。
若い隊員はアルの前に仁王立ちになって扉に近付くことを必死で拒む。
アルはその勢いに思わず身を引いていた。
「とにっ…宝探しだなんだって冒険しにくるガキが多くて困るよっ…」
…冒険?
「あ、でも僕、この関係者だから大丈夫だと…」
「また何を言って…君みたいな子供が関係者な訳ないだろ?」
自分の立場を説明しようとしたアルに、若い隊員はシッシッと虫でも追うような動作を繰り返す。
…あ、あれ!?
この人もしかしてあたしのこと知らない?
「あのー…」
参ったな…
従者の事を話していいのかな…
アルは戸惑いながら、自分は城直属の警備兵だと口にしてみた。その途端に隊員は目を剥き出す。
「城直属ぅ!?」
驚いた隊員のその声は焼却炉へ向かう途中のロイドの耳にまで届いていた。
ロイドは足を止めて聞こえてくる会話に耳を傾ける。
―――!?
あれはアルの声か?
誰かに責められて、しどろもどろに応対している声がアルのものだと分かるとロイドは荷車をその場に置いた。
アルと変わらぬ背丈。年のころもアルと同じくらいだろうか。
若い隊員はアルの前に仁王立ちになって扉に近付くことを必死で拒む。
アルはその勢いに思わず身を引いていた。
「とにっ…宝探しだなんだって冒険しにくるガキが多くて困るよっ…」
…冒険?
「あ、でも僕、この関係者だから大丈夫だと…」
「また何を言って…君みたいな子供が関係者な訳ないだろ?」
自分の立場を説明しようとしたアルに、若い隊員はシッシッと虫でも追うような動作を繰り返す。
…あ、あれ!?
この人もしかしてあたしのこと知らない?
「あのー…」
参ったな…
従者の事を話していいのかな…
アルは戸惑いながら、自分は城直属の警備兵だと口にしてみた。その途端に隊員は目を剥き出す。
「城直属ぅ!?」
驚いた隊員のその声は焼却炉へ向かう途中のロイドの耳にまで届いていた。
ロイドは足を止めて聞こえてくる会話に耳を傾ける。
―――!?
あれはアルの声か?
誰かに責められて、しどろもどろに応対している声がアルのものだと分かるとロイドは荷車をその場に置いた。