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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第19章 滅びの道


…最近、あんなのばっかだ…

仕立て屋に行けば針子に必要以上に身体に触れられ、酒場にちょっと顔を出せば楽屋の踊り子がシナを作って擦り寄る。


一番求めてるアル以外ばかりが色目を使って近づいてくるのだ。

ロイドは正直、嫌気がさしていた…


アル以外は要らないっ…


すぐ隣にいるアルに視線を落とすとアルもロイドを見上げていた。

「なっ…どうした?…」

何故か焦って尋ねてしまう。

アルは言い難そうに口を開いた。

「ロイドって…やっぱりモテるんだね…」

男女隔てなく……

一番言いたいことだけ心で呟く。


「……べつにそんなことは…」

口ごもりながら階段を降りるロイドをアルは見つめる。


やっぱり…ロイドって…誰が見てもかっこいいんだよね……

なのに…

なんであたしなんだろう?…

なんで…こんな、あたしなんかを好きになったんだろう……


改めて考えると不思議でしょうがない。

あたしのどこが良かったのか。
あたしの何を気に入ったのか…

今更だけど、なんだか気になる。

ただ、“惹かれてしょうがなかった…”ロイドはそんな言葉をあたしにくれた。

こんなあたしに…


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