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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第19章 滅びの道
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「ランプがなくてもよかったのか?」
「え?…あ、大丈夫だと思う」
ロイドは考え込むアルに声を掛けた。
階段を降りて行くうちに、だんだんと視界が悪くなって行く。薄暗くなって初めてランプの必要性を感じたロイドにアルは答えを返していた。
「少し行くと天然のランプがあるから…」
「天然の?」
うん、ほら。と下まで辿り着くとアルが指を差した奥が眩い光を放っている。
「発光植物の一種か?」
「隊長さんは光苔だって言ってた」
「光苔か…確かに天然のランプだな」
これだけ明るかったらランプは必要ないな…
「――!?…ちょっと待て、アル! 一人で先に進むな」
辺りを警戒しながら歩くロイドを置いて、アルは何かを求めるように無心で歩きを早めていた。
「――…」
…まただっ…
胸がぎゅっと締め付けられる…
前にもこんなことがあった。
呼び掛ける声にも振り向かず突き進むアルの背中を見つめ、言いようのない不安にかられたことを。
ロイドは長い足で足早にアルを追い越し前に出る。
「…奥には何があるんだ?」
「何もないと思う…広い部屋で行き止まりだったから…隊長さんと来た時は伝承の本があっただけ」
「ランプがなくてもよかったのか?」
「え?…あ、大丈夫だと思う」
ロイドは考え込むアルに声を掛けた。
階段を降りて行くうちに、だんだんと視界が悪くなって行く。薄暗くなって初めてランプの必要性を感じたロイドにアルは答えを返していた。
「少し行くと天然のランプがあるから…」
「天然の?」
うん、ほら。と下まで辿り着くとアルが指を差した奥が眩い光を放っている。
「発光植物の一種か?」
「隊長さんは光苔だって言ってた」
「光苔か…確かに天然のランプだな」
これだけ明るかったらランプは必要ないな…
「――!?…ちょっと待て、アル! 一人で先に進むな」
辺りを警戒しながら歩くロイドを置いて、アルは何かを求めるように無心で歩きを早めていた。
「――…」
…まただっ…
胸がぎゅっと締め付けられる…
前にもこんなことがあった。
呼び掛ける声にも振り向かず突き進むアルの背中を見つめ、言いようのない不安にかられたことを。
ロイドは長い足で足早にアルを追い越し前に出る。
「…奥には何があるんだ?」
「何もないと思う…広い部屋で行き止まりだったから…隊長さんと来た時は伝承の本があっただけ」