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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第20章 暗黒の叫び
白い光りに包まれた姿で妃奈乃は伝う
““光の神を守れ””
……と。
「守れっ…たって一体どこにその神がっ…」
一瞬うろたえたバルギリーの隣でレオは拳をパシッと掴みニヤリと笑みを浮かべた。
「へっ…ババア…そんなこたぁ…わざわざ言うもんじゃねえぜ!」
そう言ったレオの余裕の笑み。
後の二人は訳も分からぬままにレオを見つめる。
「光の神の所在を知っとるような口ぶりだなレオ…」
「ああ、…ババアが揃ってからと思ってよ、そこまで話してなかった…」
レオはそう言いながら自分の拳を大事そうに包み込んだ。
「………光の神。それが神の従者だ…そしてその従者は今、この国に居る」
「「なにっ…」」
二人は声を揃えた。
「では、もうその神は復活を果たしてっ…」
「それはまだじゃろう…」
期待を抱きレオに尋ねるカムイに妃奈乃が先に答えると、神妙な眼差しでレオを見た。
「光の神の力は偉大。だがまだ、わらわにはその力を感じぬ…レオ…お前の力の方がまだマシじゃ…」
「―――!」
妃奈乃はレオの拳に手を掛けた。