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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第20章 暗黒の叫び


「強い……何をも恐れぬ力…お前にぴったりの力じゃ…だが、これもまだ真の力とは言えぬ……」

レオの拳から感じる力の気を読み取ると、妃奈乃はレオを真っ直ぐに見据えた。

「…まだ、何も始まっては居らぬ…レオ…心しておけ。これから長き戦いが始まることを―――

…勇みも大事。ではあるがまだお前達は…」


「…っ」

――…っ…なんだその間の置き方は!?


言葉を止めた妃奈乃に皆が唾を飲む…


「ホホッ…まだまだこわっぱじゃっ!!」

「……!!っ…」


「オーッホッホッホ……
ぬぉーっホッホッホっ…」

それが言いたかっただけかよババアっ…

「母様っ…あまりはしゃぐとまた腰を痛めてしまいますよっ…」


「やかましいのじゃっ! わらわは腰など痛めた憶えはないわっ!! ホホホっ…
あっ、うぬらのせいで口紅が付いたではないかっ!」


  「「「・・・・」」」


白い着物の袖で口元を隠して高笑いする。そのお蔭で着物を汚したことまでがこわっぱ共のせい。


痛めた腰に手を当ててこれでもかと笑う妃奈乃を見て、
“もういっぺん腰痛めて寝ててくれっ!”

なーんてことは口には出せず、心で願う…


御三方達なのであった……。

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