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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第20章 暗黒の叫び


マークはいつもの解読の作業に当たっていた。

恋に仕事に大忙し。

今一番、多忙を極めるのはここに居る、たった五歳のマーク博士なのかも知れない。

「ん…と……へえ…そうか…」

ブツブツと呟き小さな親指をペロっと舐める。
毎日分厚い本を捲るお陰でマークの指先はカサカサ。

マークは指を湿らせながらページを開いていた。


∬神の従者 三の勇者に選ばれし者が揃う時
神の化身聖獣の導きにて神の村への扉が開かれる

三の勇者率い
従者が聖女の丘に立つ時
三の勇者の心一つならば聖女の丘に女神が降臨す


従者と成る者よ

覚醒の儀を受け女神が与えし偉大なる神々の力をその身に宿せ―――∬


「神の化身…せいじゅう…聖獣は神獣とは違うのかな…」

そう呟くとマークはあっ!と声を上げた。

老師から託されていた第二章の書物。
マークはそれを手に取ると気になるページを開く。

∬神の化身に跨り従者は天を駆け巡る―――∬


「ここだ…じゃあ、神の化身は神獣とはべつ?…んー…」

小さな手に握られた大きめの羽根ペンがサラサラと紙の上で踊る。
前に読んだ内容を確認すると、ルイスに報告する為にマークは細かく紙に書き記していった。

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