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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第21章 嘆きの報復


子供達を待たせてる以上、今の時間をそんなに味わうことは出来ない…

諦めつかないまま離れ掛けた唇を何度も合わせると、ロイドは両腕をアルの腰に回し、見つめた。

「明日…楽しみにしてるから…」


うるんだ瞳でアルも小さく頷く。


はにかむ唇をもう一度欲しくなってしまう。

これ以上ここにいるとほんとにどうしようもなくなるっ

そんな思いが沸き起こり、それを落ち着けるようにロイドは熱いため息を静かに吐いた。

「じゃあ…」

アルから躰を離すと短い言葉で振りきりティム達の元へと足早に掛けて行く。


はあっ…ほんとにやばいっ

額に手を当て熱い目頭を拭う。

好きだという思いに火がついてそれを抑えることにさえ手を焼いてしまいロイドは切ないため息を吐き出した。


自分達の元へ駆け寄って苦し気な表情を浮かべるロイドにティムは声を掛けた。


「兄ちゃん…」

「……?」

「アルのことホントに大好きなんだな…」

「…っ…」


「アルを泣かすなよ…」


家族であり弟であり兄であり…

そんな思いのティムの言葉。

「…ふ…ああ、そんなこと絶対にするもんか……」


「そかっ…ならいいや! な、マーク!!」


「うん!」

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