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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第21章 嘆きの報復


以前、このジャワール王国の現状を自ら出向きルバール国に伝えた諜報員の男だった。

「今朝、カムイから文書が届きました。四方の当主達との話し合いの後、北の白き神の生まれ変わりと崇められているお方が預言をしたそうです」


「預言…」

「はい、その方のお言葉…“神の従者を守れ”と…

北の山奥に封印されし邪悪な魂が復活を遂げようと、多くの災害を国々に及ぼし力を付けました。

その力は膨大なるもの…

白き神の結界は破られ解き放たれたことを感じたそうです。
だが、まだ完全体ではないと……恐らく次に狙うは“神の従者”未だ目覚めぬ従者を何がなんでも守らねば…この国…いや、世界は滅亡すると……」


「―――っ…なんと…」

身を乗り出して聞いていた大王は王座に深く身を沈め、頭を抱えて大きな溜め息を吐いた。


「あの方がそのようなことを申したか…」


絶望に打ちひしがれたように呟く大王に、男は黙ったまま片膝を付いた床に視線を落とした。


見つかった従者は何の力も無き少女

だが、それを全世界を上げて守れと神の生まれ変わりは言う…

我々にある望み全てはその少女にかかっていると―――

男は顔を上げて大王を見た。

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