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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第21章 嘆きの報復
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空気がまた変わりつつある。
ルイスは首を仰ぎ空を眺めた。
早くなり始めた雲の動き。灰色の雲を押し流すように風も強く吹き始めている。
その様子を同じように城の馬小屋の前でロイドも見上げていた。
「一雨来そうだから馬を早めに小屋に入れるか」
独り言のように呟くロイドにティムは頷き返すと直ぐに準備に取り掛かった。
馬追いに慣れてきたティムにその役割を任せて餌を運び込むロイドの耳にティムの叫び声が聞こえてくる。
「どうした!?」
慌てて牧場の方を振り返ると一頭の白馬にてこずるティムの姿が目に飛び込んだ。
えらく気が起っているようだ。
興奮した動物は何をするかわからない。ロイドはその様子を見て声を張り上げた。
「ティム! 無茶はするな!」
馬の蹴りを食らったら大の男でもひとたまりもない。
ロイドは駆け寄ると手綱を取ってティムを白馬から放した。
「いつも言うこと聞くのに…」
そんな落ち込んだ声が届く。
「生き物だ、たまにはこんなこともある…」
何とか白馬をなだめるとロイドはティムの肩を叩いた。
空気がまた変わりつつある。
ルイスは首を仰ぎ空を眺めた。
早くなり始めた雲の動き。灰色の雲を押し流すように風も強く吹き始めている。
その様子を同じように城の馬小屋の前でロイドも見上げていた。
「一雨来そうだから馬を早めに小屋に入れるか」
独り言のように呟くロイドにティムは頷き返すと直ぐに準備に取り掛かった。
馬追いに慣れてきたティムにその役割を任せて餌を運び込むロイドの耳にティムの叫び声が聞こえてくる。
「どうした!?」
慌てて牧場の方を振り返ると一頭の白馬にてこずるティムの姿が目に飛び込んだ。
えらく気が起っているようだ。
興奮した動物は何をするかわからない。ロイドはその様子を見て声を張り上げた。
「ティム! 無茶はするな!」
馬の蹴りを食らったら大の男でもひとたまりもない。
ロイドは駆け寄ると手綱を取ってティムを白馬から放した。
「いつも言うこと聞くのに…」
そんな落ち込んだ声が届く。
「生き物だ、たまにはこんなこともある…」
何とか白馬をなだめるとロイドはティムの肩を叩いた。