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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第21章 嘆きの報復


ティムが落ち込むのもしょうがない。家族だと言って他の馬以上に可愛がって面倒みている白馬。言うことを聞かなかったのは自分達が名付けたあの“ティール”だったのだから。


「どうしちゃったんだろ……」

「さあな…」

納得のいかない表情でティムはロイドに手綱を牽かれるティールを見上げる。


今朝から他の馬達も何となく落ち着きがないことは感じていた…

動物は感が鋭い。


だが、ティールのこの急な変わりようにロイドも少し驚いていた。

まだ、鼻息が荒く、時折もどかしそうにその場で立ち止まり脚を踏む。


何かを予感しているのだろうか…

小屋まで連れていき丸太の柵をするとロイドは藁を踏みしめるティールをジッと見つめていた。


特別な馬だということが、余計に気掛かりだ。

異常な成長を遂げた白馬。

その額に浮かぶ“名も無き村”の紋章。


全てがアルに関係している…


守りたい―――

そう思っても実際に守り抜けるのだろうか?

想うだけでは叶えられない。

ルイスとレオは神に選ばれた……
アルを守るために神に選ばれた勇者だ…


だが俺は―――




自然と握り締めた拳に力が入る。

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