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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第21章 嘆きの報復


湿気を含んだ風が山間を駆け抜ける――


「………!?」

また妙な空気が漂い始めたな………


閉じていた瞳を見開き一点を見つめるとレオは不穏な気配に眉をしかめた。

「レオ。この場で我らだけで考えてもどうにもなるまい。この国の王と会い策を練らねば…」

「ああ、今から城に行こう。その闇の王って奴に先を越されちゃならねえからな」

連日の話し合いで何度か夜を明かしたレオ達は急ぐようにして山を下った。妃奈乃の預言を聞いた後、レオの愛鳥に文をくくり直ぐにジャワール大国へ飛ばしている。大王も早速、動いて居る筈だ。カムイはそうレオに告げた。


アル――

この国も、もちろんお前も得体の知れない化物なんかには渡さねえ!!


レオは山から見える遠くにある城を見据え指を差した。

「城は向こうだ。国王には手土産代わりにババアの言った言葉を知らせてやるとするか」

「嬉しかねえ知らせだがや…まあ、それでも何も分からんよりは手だてがあるだろう」

レオの皮肉を含む言葉にバルギリーはふんっと鼻を鳴らす。そして三人は下る足を早め城を目指した。


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