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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第21章 嘆きの報復
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「馬を早めに小屋に入れてよかったな」
「うん」
「餌を用意してやればもう今日の仕事は終わりだ。…?…どうしたティム?」
小屋の入り口から空を見上げ、元気のない返事をするティムの背中をロイドは叩いた。
ティムは顔だけ振り返るとロイドを見上げる。
「明日せっかくの復活祭なのに……」
「………」
少し落ち込んだティムの頭を軽く叩くとフッとロイドも残念そうに笑った。
「しょうがない。街で祝うことは出来ないが、もともと復活祭ってのは教会で慎ましく行うもんだ。
神の子、天に召されたキリストの復活を祝っての祭りだからな…クリスマスの誕生祭とはまた別だ。還ってきてくれた喜びを捧げるための日だから………バカ騒ぎする必要はない」
ロイドは肩をすくめた。
そう聞かせつつもロイド本人の唇からため息が漏れる。
晴れた街を見て回り、プレゼントしたワンピースのスカートの裾を躍らせてはしゃぐアルを何度想像しただろうか………
誰よりも一番気落ちしたのはまさしくロイド自身。
大好きなアルとの初めてのデートがちょっと不安に思える。
「馬を早めに小屋に入れてよかったな」
「うん」
「餌を用意してやればもう今日の仕事は終わりだ。…?…どうしたティム?」
小屋の入り口から空を見上げ、元気のない返事をするティムの背中をロイドは叩いた。
ティムは顔だけ振り返るとロイドを見上げる。
「明日せっかくの復活祭なのに……」
「………」
少し落ち込んだティムの頭を軽く叩くとフッとロイドも残念そうに笑った。
「しょうがない。街で祝うことは出来ないが、もともと復活祭ってのは教会で慎ましく行うもんだ。
神の子、天に召されたキリストの復活を祝っての祭りだからな…クリスマスの誕生祭とはまた別だ。還ってきてくれた喜びを捧げるための日だから………バカ騒ぎする必要はない」
ロイドは肩をすくめた。
そう聞かせつつもロイド本人の唇からため息が漏れる。
晴れた街を見て回り、プレゼントしたワンピースのスカートの裾を躍らせてはしゃぐアルを何度想像しただろうか………
誰よりも一番気落ちしたのはまさしくロイド自身。
大好きなアルとの初めてのデートがちょっと不安に思える。