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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第22章 悲しみの幕開け


ルイスの指示に隊員はキレのいい返事をするが、隊員達も明らかに不安の色が隠せなかった。

手の平の痛みは増す一方だ――

自分の手を見つめ交互にアルを見つめると突如、ルイスの身体中を激しい痛みが駆け抜けた。

「――っ!? 痛っ…なんだ急にっ…」

余りの痛みに膝が折れる。ルイスはとっさにレオを見た。

殺気立った表情。

城から見える山の先、その一点を見つめ、レオはとてつもない怒りを露にしている。

来る―――!?…


確実に何かが近づいて来ている――


ルイスは声を絞った。

「アル――ッ!! 早く戻れ――っ!!」

聞こえたのかどうかもわからない。全身を襲う痛みにその場に崩れかけたルイスに驚き、駆け寄ってきた隊員達にルイスは苦し気に声を吐く。

「俺はいい!! アルを早く城にっ…」

「了、了解しましたっ…」

何がなんだかわからない。辺りは静まりかえり、ただ、雨の音がするだけだ。

起こっている状況が読めずに隊員達は叫ぶルイスにおろおろしている。

その背後でシャッと空を斬る鉄の音が聞こえた――


振り返ると二本の大剣を引き抜いたレオが鋭い眼光で前を見据え、ドスをきかせる。

「お前ら…邪魔だ……どっかにすっこんでろ!!」

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