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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第22章 悲しみの幕開け


アルは三人をとっさに背後に庇った。

「アル!! 下がってろ!!」

「レオ!?」

「いいから早く行け!! コイツの狙いはお前だ!!」

「えっ?……」

狙いはあたし…?

守るように目の前に盾になる。いきなり現れたレオに驚き、そしてそのレオの言葉にまた驚いた。

一瞬考え込んだアルの前で凄まじい鉄の擦れる音が響く。

アルを狙って放たれる素早い動きの黒い影。レオはそれを二本の大剣で必死に斬り反していた。

「レオ! 無理しないで!!」

「いいからそいつらを早く連れて行け!!」

レオが黒い影を斬りつける度に、それは裂けて数を増やし襲ってくる。

「んなろ――! これじゃらちがあかねえ!!」

苛立ちに叫ぶレオの、剣を握る手が熱い。

力はみなぎっている筈なのに解放の仕方が分からない。レオは歯がゆさに舌を打った。

アルをなんとしてもコイツから離さねえと……っ…クソッだが一体どうすりゃいいんだ!?


民家を容易く破壊する力を持つこの化物からどうやってアルを守る!?

レオは自問自答を繰り返した。

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