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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第22章 悲しみの幕開け
・
レオはそう呟くと剣を握る手にプッと唾を吹く。そして二本の大剣をゆっくりと構え、目の前で交差した――
本当なら山神の宝剣を使わなきゃならねえんだが…
今ならこの剣で十分だ…
今の俺様ならな……
自信に満ちた不敵な笑みが零れていた。
剣を握りしめた手から微かに青い光が漏れる。
レオは剣を構えたまま、その手に念を込めた。
────
「ティム急げ!」
「わかってるよ!」
ティールの暴れ方が激しさを増す。先程の警鐘の音に併せたかの様にティールは鼻息を荒くしていた。
最初からあった、一本目の柵がミシミシとしなる音を立てる。ティールが後ろ脚で何度も柵を蹴り上げる。その為に、柵付けの作業が難航していた。
ロイドが丸太を押さえ、その脇でティムが丸太の柵を縄で結び付ける。
板についてきた縄結びの作業も慌ててもたつくせいか思う様に行かない。
「仮結びでいいから早く柵に引っ掛けろ」
ティールの強い蹴りを受け、揺れる柵から直に振動が身体に伝わる。
その力からして、ティールが全力で暴れていることがロイドにも伝わっていた。
レオはそう呟くと剣を握る手にプッと唾を吹く。そして二本の大剣をゆっくりと構え、目の前で交差した――
本当なら山神の宝剣を使わなきゃならねえんだが…
今ならこの剣で十分だ…
今の俺様ならな……
自信に満ちた不敵な笑みが零れていた。
剣を握りしめた手から微かに青い光が漏れる。
レオは剣を構えたまま、その手に念を込めた。
────
「ティム急げ!」
「わかってるよ!」
ティールの暴れ方が激しさを増す。先程の警鐘の音に併せたかの様にティールは鼻息を荒くしていた。
最初からあった、一本目の柵がミシミシとしなる音を立てる。ティールが後ろ脚で何度も柵を蹴り上げる。その為に、柵付けの作業が難航していた。
ロイドが丸太を押さえ、その脇でティムが丸太の柵を縄で結び付ける。
板についてきた縄結びの作業も慌ててもたつくせいか思う様に行かない。
「仮結びでいいから早く柵に引っ掛けろ」
ティールの強い蹴りを受け、揺れる柵から直に振動が身体に伝わる。
その力からして、ティールが全力で暴れていることがロイドにも伝わっていた。