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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第22章 悲しみの幕開け
・
どこからでもこい!
ふらつきながら威嚇する様に剣を構えたレオの前を何かが遮る。
「──…っ…アル! だめだっこいつはお前をっ」
傷ついたレオを庇ってアルはその前に立ち塞がった。
村の宝剣を手にしたアルを目の前にして、一瞬狂喜した笑い声が空に響く。
瞬間に黒い影は鋭い刃を一気に振り落とした。
お願い──
嫌なのもう
もう誰かが傷つくのも
苦しむのももう──っ
どこからともなく現れた大きな眩い光の塊が黒い影めがけ、飛んでいく。
もう……
誰も泣かさないで──
お願い
小さな幸せを
取り上げないで…
やっと…
取り戻せた…幸せなの…
「──…っ」
目の前の景色が薄らいでいく──
アルの手にあった宝剣は弾かれ空高くに舞い上がっていた。
回転しながら錆び付いた剣はサクッと軽く、柄の部分まで地面に突き刺さる。
視界が霞むと同時に昔の記憶が鮮明に脳裏に蘇っていた。
“アル…みんないなくなっちゃうの?”
“大丈夫だよユリア…もう、居なくならないから”
“ほんとに?…”
“うん…村を出たら、もう大丈夫だから…”
どこからでもこい!
ふらつきながら威嚇する様に剣を構えたレオの前を何かが遮る。
「──…っ…アル! だめだっこいつはお前をっ」
傷ついたレオを庇ってアルはその前に立ち塞がった。
村の宝剣を手にしたアルを目の前にして、一瞬狂喜した笑い声が空に響く。
瞬間に黒い影は鋭い刃を一気に振り落とした。
お願い──
嫌なのもう
もう誰かが傷つくのも
苦しむのももう──っ
どこからともなく現れた大きな眩い光の塊が黒い影めがけ、飛んでいく。
もう……
誰も泣かさないで──
お願い
小さな幸せを
取り上げないで…
やっと…
取り戻せた…幸せなの…
「──…っ」
目の前の景色が薄らいでいく──
アルの手にあった宝剣は弾かれ空高くに舞い上がっていた。
回転しながら錆び付いた剣はサクッと軽く、柄の部分まで地面に突き刺さる。
視界が霞むと同時に昔の記憶が鮮明に脳裏に蘇っていた。
“アル…みんないなくなっちゃうの?”
“大丈夫だよユリア…もう、居なくならないから”
“ほんとに?…”
“うん…村を出たら、もう大丈夫だから…”