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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第25章 密葬
・
かざしたロイドの長い指の隙間から、眩かった赤い光りが零れる。
その輝きはロイドの手に吸い込まれるようにすぅっと消えていった――
「………っ」
ロイドは緊張を解いたように、はあっと強いため息を吐いた。
俺は…
俺は選ばれたのか!?
神は俺を認めたということか!?
お前を守る為の存在として
これはその証だと、
「アル…っ…」
希望だと思った。
この導きはロイドにとって大きな希望だった――
ロイドは破顔して笑みを溢した。崩した表情、あまりの嬉しさにその瞳に涙が浮かぶ。今は消えてしまった光りの行き先。
自分の手の平を見つめるとロイドは強く拳を握った。
遠く呼ぶ声
今はすべてが懐かしい…
みんなの笑い顔
もう
遠い遠い
遥かに遠い…記憶の彼方…
もう、なにも
聞こえない
ヒュッと微かに息を引く音がした。
静かな病室でアルの脈を計り続けていたルーカスはその一瞬の嫌な音に目を見開いた。
「まさか…」
目の前に横たわるアルを見つめて蒼冷める。
「嘘だ…嘘だろ」
脈は今まで動いてたはずだ!?
かざしたロイドの長い指の隙間から、眩かった赤い光りが零れる。
その輝きはロイドの手に吸い込まれるようにすぅっと消えていった――
「………っ」
ロイドは緊張を解いたように、はあっと強いため息を吐いた。
俺は…
俺は選ばれたのか!?
神は俺を認めたということか!?
お前を守る為の存在として
これはその証だと、
「アル…っ…」
希望だと思った。
この導きはロイドにとって大きな希望だった――
ロイドは破顔して笑みを溢した。崩した表情、あまりの嬉しさにその瞳に涙が浮かぶ。今は消えてしまった光りの行き先。
自分の手の平を見つめるとロイドは強く拳を握った。
遠く呼ぶ声
今はすべてが懐かしい…
みんなの笑い顔
もう
遠い遠い
遥かに遠い…記憶の彼方…
もう、なにも
聞こえない
ヒュッと微かに息を引く音がした。
静かな病室でアルの脈を計り続けていたルーカスはその一瞬の嫌な音に目を見開いた。
「まさか…」
目の前に横たわるアルを見つめて蒼冷める。
「嘘だ…嘘だろ」
脈は今まで動いてたはずだ!?