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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第25章 密葬


「アルッやっぱりまだ寝てなきゃだめだぞ!」

ティムはアルに強引にシーツを被せた。

ムキになるティムを笑いながらアルは大人しくまたベッドに横になった。ティムは唇を尖らせて、アルに掛けた布団をぶっきらぼうにぱたぱたと整える。


「アル…」

「ん?なに?」

ティムは白いシーツを見つめ、手の動きを止めると小さな声でアルに呟いた。

「ごめん、なさい…」

「…?」

「オイラのせいですごい怪我しちゃ…」

「大丈夫だよ」

アルは俯くティムにそう返した。

「……っでも」

「大丈夫だから!」

「でもっ…オイラ男なのにっ…」

アルは小さな体で男だと言い張り涙ぐむティムに思わず口元を緩ませた。

ぐしゃりと崩した泣き顔はまだまだ男だとは言い難く、やっぱり可愛い八歳の男の子だ。

「ティムは男だよ。森の主にナイフで向かって行ったってジャックに聞いたよ。ティムすごいじゃん!」

「そんなこと…」

ウインクするアルに褒められ、ティムは躊躇いながらズボンの腰に下げていた父親からもらったダガーに触れた。

あの時はほんとに無我夢中だった。咄嗟に立ち向かったはいいが、巨大な森の主の皮膚は異常に硬く、自分の手首のほうが痺れた程だ。

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