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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第25章 密葬
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頭を抱え、蹲るようにして涙を流すロイドを黙ったまま見つめていると、そのティムの固い表情がぐしゃりと崩れ、小さな瞳にもまた涙が溢れた。
大きく口を震わせて歯をくいしばる。ティムは手元のシーツを両手で強く掴んだ。
力を入れた小さな拳が震える。
「ロイ兄ちゃん…」
ティムは声を搾り出した。
「オイラっ…強くならなきゃ…約束したんだっ…アルを守るってっ…アルを守るって約束っ…し、たっ…のにっ──ふ…うっ…アルッ…アルッ……」
ティムはアルの死を認めたように、この時初めて大声を上げて泣いた。
大好きなアルが死んだ──
何度もの人の死に向き合ってきたティムにもこの事実だけは受け入れたくはなかった。
ティムはアルの名前を叫びながら泣き続けた。
「ティム…っ…」
咽びながら声を張り上げて泣く。ロイドはそんなティムを強く抱き締めた。
住んでいた村も家も家族さえも失い、そして今、大好きなアルも失った──
子供たちの悲しみは自分の悲しみよりも計り知れない。
頭を抱え、蹲るようにして涙を流すロイドを黙ったまま見つめていると、そのティムの固い表情がぐしゃりと崩れ、小さな瞳にもまた涙が溢れた。
大きく口を震わせて歯をくいしばる。ティムは手元のシーツを両手で強く掴んだ。
力を入れた小さな拳が震える。
「ロイ兄ちゃん…」
ティムは声を搾り出した。
「オイラっ…強くならなきゃ…約束したんだっ…アルを守るってっ…アルを守るって約束っ…し、たっ…のにっ──ふ…うっ…アルッ…アルッ……」
ティムはアルの死を認めたように、この時初めて大声を上げて泣いた。
大好きなアルが死んだ──
何度もの人の死に向き合ってきたティムにもこの事実だけは受け入れたくはなかった。
ティムはアルの名前を叫びながら泣き続けた。
「ティム…っ…」
咽びながら声を張り上げて泣く。ロイドはそんなティムを強く抱き締めた。
住んでいた村も家も家族さえも失い、そして今、大好きなアルも失った──
子供たちの悲しみは自分の悲しみよりも計り知れない。