この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
・
聞こえてきた声は山びこのように辺りに響き反音する。
どこまでも続く遠浅の海の真ん中を、白銀に輝く砂浜が横断するように走り、まるで銀の橋が架かけられているようにみえる。
その上を歩いていると、風もないのに真綿のように柔らかくて暖かい空気が肌を撫で、そして包んだ。
目を閉じて感触を味わうとふわふわしていて気持ちいい。
すごく幸せな気分になる。
このままずっと包まれていたい…
このままずっとここで…
そうやって愛しむように細い肩を抱きしめて、幸せな笑みを浮かべ目を閉じているとまた声が響いた。
“……歩みなさい…
そのまま まっすぐ
まっすぐと──”
うっとりと心地よさに浸っていると響いた声に後押しされたように、肌を包んでいた空気が急に背中を押した。
追い風が吹き、急き立てながら体をどんどんと前に押しやる。それに付いていこうとする足がもつれないようにと必死で前に出ていた。
聞こえてきた声は山びこのように辺りに響き反音する。
どこまでも続く遠浅の海の真ん中を、白銀に輝く砂浜が横断するように走り、まるで銀の橋が架かけられているようにみえる。
その上を歩いていると、風もないのに真綿のように柔らかくて暖かい空気が肌を撫で、そして包んだ。
目を閉じて感触を味わうとふわふわしていて気持ちいい。
すごく幸せな気分になる。
このままずっと包まれていたい…
このままずっとここで…
そうやって愛しむように細い肩を抱きしめて、幸せな笑みを浮かべ目を閉じているとまた声が響いた。
“……歩みなさい…
そのまま まっすぐ
まっすぐと──”
うっとりと心地よさに浸っていると響いた声に後押しされたように、肌を包んでいた空気が急に背中を押した。
追い風が吹き、急き立てながら体をどんどんと前に押しやる。それに付いていこうとする足がもつれないようにと必死で前に出ていた。