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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
・
花など影も形もないのに真っ白な花びらが流れるように舞っている。
自らの意思で足を進めると、また柔らかな風が優しくくるむように体にまとわりついた。
まるでシルフの妖精のケープを纏っているみたいだ。ゆっくりとした足どりが宙に浮かび、ふわりふわりと跳ねながら前に進む。
どうしよう
何だか楽しくなってきた。
思い出さなきゃいけない事があったはずなのに…
すごく大事なことだった筈なのに……
もう…
どうでもいい
爪先に勢いをつけて、ふわりと大きく跳ねると一段と高く身体が舞い上がった。
蹴った銀色の砂地が飛び散りきらきらと反射する。
身体がとても軽くて全身が羽根になったように思えた。
跳ねる度に風が耳元でそよぎ可愛い声で何かを語りかける。
“そうよ! もっともっと
高く翔んで!”
もっと高く?
“そうよ! もっともっとっ
もっと高く!”
もっと高く…
それすごく楽しそう!
はしゃぎながら急き立てるその声に誘われて、気が付けばめいいっぱい弾みを着けて翔んでいた。
花など影も形もないのに真っ白な花びらが流れるように舞っている。
自らの意思で足を進めると、また柔らかな風が優しくくるむように体にまとわりついた。
まるでシルフの妖精のケープを纏っているみたいだ。ゆっくりとした足どりが宙に浮かび、ふわりふわりと跳ねながら前に進む。
どうしよう
何だか楽しくなってきた。
思い出さなきゃいけない事があったはずなのに…
すごく大事なことだった筈なのに……
もう…
どうでもいい
爪先に勢いをつけて、ふわりと大きく跳ねると一段と高く身体が舞い上がった。
蹴った銀色の砂地が飛び散りきらきらと反射する。
身体がとても軽くて全身が羽根になったように思えた。
跳ねる度に風が耳元でそよぎ可愛い声で何かを語りかける。
“そうよ! もっともっと
高く翔んで!”
もっと高く?
“そうよ! もっともっとっ
もっと高く!”
もっと高く…
それすごく楽しそう!
はしゃぎながら急き立てるその声に誘われて、気が付けばめいいっぱい弾みを着けて翔んでいた。