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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
・
先程とは打って変わり、重くなってしまった身体を恨みながら、緑の庭園を宛もなく歩いた。
一体ここは何処なんだろう…
長いこと彷徨い歩いた気がする。そう思いながらふと、生い茂る緑の葉を掻き分けるとそこには広大な泉が広がっていた──
泉の中心には天へ伸びる階段がぽつんとある。
丁度その階段を真ん中に挟むように、両脇からは何処からともなく湧き出した滝が溢れるように天から降り注いでいた。
なみなみにたっぷりと注がれる水は一体何処へ流れていくのだろう?
溢れることもなく泉の水面は静かなままだ。
疑問を浮かべ不思議な顔をしていると泉の階段の脇にまた黄金の光りの柱が降り立った。
“従者よ──”
──!?
“選ばれし神の従者よ”
──…!
“やっと この地に参られた ”
………っ
“この時を待ち望みましたよ”
黄金の柱のもとに舞い降りた白い霧の中から声がして、そう呼び掛けられた。
高く響く声なのに耳障りがとても気持ちいい。
穏やかな音色。
まるで竪琴のように滑らかに鼓膜を揺らす。
何処かで聞いた声だ。
遠い遠い昔から…
ずっと聞いていたような気がする。
先程とは打って変わり、重くなってしまった身体を恨みながら、緑の庭園を宛もなく歩いた。
一体ここは何処なんだろう…
長いこと彷徨い歩いた気がする。そう思いながらふと、生い茂る緑の葉を掻き分けるとそこには広大な泉が広がっていた──
泉の中心には天へ伸びる階段がぽつんとある。
丁度その階段を真ん中に挟むように、両脇からは何処からともなく湧き出した滝が溢れるように天から降り注いでいた。
なみなみにたっぷりと注がれる水は一体何処へ流れていくのだろう?
溢れることもなく泉の水面は静かなままだ。
疑問を浮かべ不思議な顔をしていると泉の階段の脇にまた黄金の光りの柱が降り立った。
“従者よ──”
──!?
“選ばれし神の従者よ”
──…!
“やっと この地に参られた ”
………っ
“この時を待ち望みましたよ”
黄金の柱のもとに舞い降りた白い霧の中から声がして、そう呼び掛けられた。
高く響く声なのに耳障りがとても気持ちいい。
穏やかな音色。
まるで竪琴のように滑らかに鼓膜を揺らす。
何処かで聞いた声だ。
遠い遠い昔から…
ずっと聞いていたような気がする。