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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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“さあ こちらへ”
白い霧が手招きしながら階段へと促すように揺れ動く。その動きに誘われるまま、泉の真ん中へと歩を進めた。
歩いてみると泉はとても浅く、踵が水面をピチャピチャと跳ねる。こんなに浅いのに、滝から注がれる水が溢れないことがやっぱり不思議でならない。そう思いながら階段の元へと無意識にたどり着いた。
“さあ 行きなさい
選ばれし神の従者よ
目醒めるがいい
己が与えられた使命を果たしこの世界を守るのです!──”
金物を裂いたような鋭い雷鳴が轟いた。
眠りの中の意識を奮い立たせる声が響き、瞬間、真っ青な空に稲光が走る。
それは階段の頂上に辿り着いた従者を目掛け、青い電光石火となって回りに飛び散った。
激しい衝撃が大地を揺るがす。泉ごと大きな白光に包まれると、それは辺りを焼き尽くすように強い熱を放射した。
白光に包まれた従者の影がうっすらと掻き消えていく。
その姿を後押しするように天からいくつもの声が光と共に降り注いだ。
“さあ こちらへ”
白い霧が手招きしながら階段へと促すように揺れ動く。その動きに誘われるまま、泉の真ん中へと歩を進めた。
歩いてみると泉はとても浅く、踵が水面をピチャピチャと跳ねる。こんなに浅いのに、滝から注がれる水が溢れないことがやっぱり不思議でならない。そう思いながら階段の元へと無意識にたどり着いた。
“さあ 行きなさい
選ばれし神の従者よ
目醒めるがいい
己が与えられた使命を果たしこの世界を守るのです!──”
金物を裂いたような鋭い雷鳴が轟いた。
眠りの中の意識を奮い立たせる声が響き、瞬間、真っ青な空に稲光が走る。
それは階段の頂上に辿り着いた従者を目掛け、青い電光石火となって回りに飛び散った。
激しい衝撃が大地を揺るがす。泉ごと大きな白光に包まれると、それは辺りを焼き尽くすように強い熱を放射した。
白光に包まれた従者の影がうっすらと掻き消えていく。
その姿を後押しするように天からいくつもの声が光と共に降り注いだ。