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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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書にはカムイが気にしていたナジャの民とジャワールの現状の報告が記されている。そして、
“──†……国を統べる者として自国の一大事に、直ちに玉座から腰を上げねばならぬ身が何も出来ず居ることを心から悔やむ。
今、国を離れてもらうのは我が国にとってもとても痛手。だが、余に出来ることはこれだけだ…
役たたずの余の代わりに次なる太陽の国の王、セラス・オルガを使わそう†──
「……“宜しく頼む”…と、最後に書いてあります」
「相違ないか?…」
「え──」
ルイスに読み上げられたその内容に、一番驚いたのはセラス本人だった。確認するように尋ねるブランデールにセラスは一瞬の動揺をみせる。だが直ぐに取り繕った。
「我が大王の御言葉通り、私は命(めい)を果たすまで。今の御言葉が我が大王のお考えであるのなら、それも私の使命となるでしょう」
そう言ったセラスの顔立ちに知性が溢れる。
書にはカムイが気にしていたナジャの民とジャワールの現状の報告が記されている。そして、
“──†……国を統べる者として自国の一大事に、直ちに玉座から腰を上げねばならぬ身が何も出来ず居ることを心から悔やむ。
今、国を離れてもらうのは我が国にとってもとても痛手。だが、余に出来ることはこれだけだ…
役たたずの余の代わりに次なる太陽の国の王、セラス・オルガを使わそう†──
「……“宜しく頼む”…と、最後に書いてあります」
「相違ないか?…」
「え──」
ルイスに読み上げられたその内容に、一番驚いたのはセラス本人だった。確認するように尋ねるブランデールにセラスは一瞬の動揺をみせる。だが直ぐに取り繕った。
「我が大王の御言葉通り、私は命(めい)を果たすまで。今の御言葉が我が大王のお考えであるのなら、それも私の使命となるでしょう」
そう言ったセラスの顔立ちに知性が溢れる。