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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者



“子供達をお願い──”


その言葉を残すことしか出来なかった。

傍に居たかったのも
守りたかったのも

アルが成し得られなかったことを──

守りたくても守り抜けなかったものを──




俺が必ず叶える



ロイドは拳を握った。


「──ロイっ!?」

ロイドの拳に皆の視線が集まった。握り締めた右手から赤い光りが漏れ、皆の目が釘付けになる。


それに呼応するようにルイスの右手からも光りが浮かび上がった。

「おお、これか…勇者の刻印とは…」


国王は有り難いものでも目にしたように瞳を細めた。

ルイスは光る自分の右手とロイドの右手を交互に見ると、崩れるように笑みを浮かべた。

「は…そういうことか……」


何故にもっと早く気づかなかったんだろうか…従者の元に 集う者たち…


探すのではなく──

皆、自然に従者に惹き付けられた者達だ。


遠のとっくに手筈は整っていた訳だ。

だが、もうアルはいない──

勇者として俺達は何をすればいい!?

誰か教えてくれ──っ


光りに魅入る回りをよそに、ルイスはまた苦悩の表情を浮かべた。その途端にロイドの後ろに一つの影が立った。
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