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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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腰には先に持っていた剣よりも一段と大きな剣を提げている、ずぶ濡れのまま荒い息を返すレオだった。
そして立ち塞ぐレオの右手も青く輝いている。
「──! 三つが…揃った」
バルギリーがそう呟いた瞬間だった──
激しい雷鳴が雨空に響いた。
三つに別れた稲妻が二、三度光り、斜めに夜空を破る。それは上空で一つになると巨大な雷となって城の直ぐ近くに落雷した。
雷が落ちた辺りから一瞬、火柱が立ち上る。会議室にいた皆が驚いて窓際に立つと、その場所が一気に真っ赤な炎で包み込まれた。
「なんてことだ──」
城の裏庭が燃え上がる。だが、老師が呟いたその後に、降り頻る雨が炎を瞬時に消し去っていた。
ルイスがカチャッと剣を手にした。
「異常がないかちょっと見てくる──」
落ち着きながらも足早に会議室を出ていく。そしてロイド達もその跡を追った。
また珍しい所に落ちたものだ。城の避雷針を避け、わざわざ裏庭に落ちようとは…
あそこには、今日埋葬したばかりのアルが眠っている。神はアルをどこまで危険に晒せば気がすむというのだろうか。
腰には先に持っていた剣よりも一段と大きな剣を提げている、ずぶ濡れのまま荒い息を返すレオだった。
そして立ち塞ぐレオの右手も青く輝いている。
「──! 三つが…揃った」
バルギリーがそう呟いた瞬間だった──
激しい雷鳴が雨空に響いた。
三つに別れた稲妻が二、三度光り、斜めに夜空を破る。それは上空で一つになると巨大な雷となって城の直ぐ近くに落雷した。
雷が落ちた辺りから一瞬、火柱が立ち上る。会議室にいた皆が驚いて窓際に立つと、その場所が一気に真っ赤な炎で包み込まれた。
「なんてことだ──」
城の裏庭が燃え上がる。だが、老師が呟いたその後に、降り頻る雨が炎を瞬時に消し去っていた。
ルイスがカチャッと剣を手にした。
「異常がないかちょっと見てくる──」
落ち着きながらも足早に会議室を出ていく。そしてロイド達もその跡を追った。
また珍しい所に落ちたものだ。城の避雷針を避け、わざわざ裏庭に落ちようとは…
あそこには、今日埋葬したばかりのアルが眠っている。神はアルをどこまで危険に晒せば気がすむというのだろうか。