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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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半ば憎しみが沸く。
そして墓地に着いたルイス達は目の前の光景に息を飲み立ちすくんだ。
墓地の至るところから燻ったような煙りが立ち上る。
だが、あれだけの炎を燃やしながらも焼け焦げた様子すら見当たらない。
「どういうことだ!?」
呟いたルイスをよそに、ロイドが叫んだ。
「アルの墓標がっ…」
声につられ、ルイスとレオは駆け寄った。
粉々に砕けた墓石。そしてたった今、掘り起こされたように土が盛り上がっている。雷の仕業なのか、それとも人の手によってのものなのか…
「なぜ、こんな──」
「くそっ退きやがれっ!」
戸惑いながら呟いたルイスを突き飛ばすとレオは唸るように雄叫びを上げた。
二本の宝剣を素早く抜き去りレオは目の前で交差して構える。そして勢いよく振り払った。
巻き起こる剣の風圧で辺りの木々の葉が散り草木がなびく、そして盛り上がっていた土が砂嵐のように吹き飛んだ。
風に踊った雨がしぶきとなって顔を叩きつけ、それを拭うとルイスとロイドは目を合わせた。
半ば憎しみが沸く。
そして墓地に着いたルイス達は目の前の光景に息を飲み立ちすくんだ。
墓地の至るところから燻ったような煙りが立ち上る。
だが、あれだけの炎を燃やしながらも焼け焦げた様子すら見当たらない。
「どういうことだ!?」
呟いたルイスをよそに、ロイドが叫んだ。
「アルの墓標がっ…」
声につられ、ルイスとレオは駆け寄った。
粉々に砕けた墓石。そしてたった今、掘り起こされたように土が盛り上がっている。雷の仕業なのか、それとも人の手によってのものなのか…
「なぜ、こんな──」
「くそっ退きやがれっ!」
戸惑いながら呟いたルイスを突き飛ばすとレオは唸るように雄叫びを上げた。
二本の宝剣を素早く抜き去りレオは目の前で交差して構える。そして勢いよく振り払った。
巻き起こる剣の風圧で辺りの木々の葉が散り草木がなびく、そして盛り上がっていた土が砂嵐のように吹き飛んだ。
風に踊った雨がしぶきとなって顔を叩きつけ、それを拭うとルイスとロイドは目を合わせた。