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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第26章 選ばれし者
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コイツら何を言う!?死んだと思っていたアルが生きて立って目の前に居るというのにっ──
ロイドは止められたもどかしい思いを胸の中でぶつけながらアルを振り返った。
「少し様子がおかしい…」
レオはロイドに、見てみろと言わんばかりに顎をしゃくった。
湖をはさんで目の前に居るアル。その姿を見てロイドは何かに気付き、間を置いてはっと息を飲んだ。
ゆらりと揺れる体、自分が左腕に結んであげたブルーのリボンが風雨にそよぐ。そして、その腕とは反対側に七色に光る宝飾の付いた剣を手にしていた。
自分達を虚ろに見つめるアルの瞳がオレンジ色に輝く。揺らめく瞳、そしてアルはその瞳を細め、口端でゆっくりと微笑んだ。
「……ア、ル…?」
ロイドは微かな動揺を見せる。
手にしていたアルの剣は赤、青、翠と色を変えながら輝き続けている。その剣の先をアルは目の前に立ち竦む三人に向けた。
「──…!っ」
三人は喉に溜まった唾を飲む。
アルは剣先を向け、微笑んだまま口を動かした。
コイツら何を言う!?死んだと思っていたアルが生きて立って目の前に居るというのにっ──
ロイドは止められたもどかしい思いを胸の中でぶつけながらアルを振り返った。
「少し様子がおかしい…」
レオはロイドに、見てみろと言わんばかりに顎をしゃくった。
湖をはさんで目の前に居るアル。その姿を見てロイドは何かに気付き、間を置いてはっと息を飲んだ。
ゆらりと揺れる体、自分が左腕に結んであげたブルーのリボンが風雨にそよぐ。そして、その腕とは反対側に七色に光る宝飾の付いた剣を手にしていた。
自分達を虚ろに見つめるアルの瞳がオレンジ色に輝く。揺らめく瞳、そしてアルはその瞳を細め、口端でゆっくりと微笑んだ。
「……ア、ル…?」
ロイドは微かな動揺を見せる。
手にしていたアルの剣は赤、青、翠と色を変えながら輝き続けている。その剣の先をアルは目の前に立ち竦む三人に向けた。
「──…!っ」
三人は喉に溜まった唾を飲む。
アルは剣先を向け、微笑んだまま口を動かした。