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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
・
本気で好きになるということがこんなに苦しいとは思わなかった──
アルを見つめながら甘く鋭い痛みが胸を突く。
ただ、その痛みを心地良くも感じてしまう。
ふと顔を上げるとレースのカーテン越しに射し込む外の光りが、室内の可憐な花柄の壁を照らしている。その壁には親友がプレゼントしたブルーのワンピースが掛けられていた。
ルイスは視線をアルに戻した。
アルの額に掛かる髪を優しく鋤く。
願わくは…
ずっと誰のものにもならないでいて欲しい
アルを切なく見つめ露になったその白い瞼にルイスはそっと口付けた。
そんな静かな部屋に扉をノックする音が響いた。
ルイスは眺めていたアルから視線を扉に移した。
「入るぞ」
その問い掛けに応える間もなく扉は直ぐに開かれた。声の主は今のルイスにしたらちょっとばかし会いたくない相手かも知れない。
「様子はどうだ?」
ロイドは聞きながらベッドのアルに近付くとアルの顔を覗き込んだ。
本気で好きになるということがこんなに苦しいとは思わなかった──
アルを見つめながら甘く鋭い痛みが胸を突く。
ただ、その痛みを心地良くも感じてしまう。
ふと顔を上げるとレースのカーテン越しに射し込む外の光りが、室内の可憐な花柄の壁を照らしている。その壁には親友がプレゼントしたブルーのワンピースが掛けられていた。
ルイスは視線をアルに戻した。
アルの額に掛かる髪を優しく鋤く。
願わくは…
ずっと誰のものにもならないでいて欲しい
アルを切なく見つめ露になったその白い瞼にルイスはそっと口付けた。
そんな静かな部屋に扉をノックする音が響いた。
ルイスは眺めていたアルから視線を扉に移した。
「入るぞ」
その問い掛けに応える間もなく扉は直ぐに開かれた。声の主は今のルイスにしたらちょっとばかし会いたくない相手かも知れない。
「様子はどうだ?」
ロイドは聞きながらベッドのアルに近付くとアルの顔を覗き込んだ。