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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村


良かった…やっぱり生きてる……

ほっとした表情を浮かべる。

アルに面会する度にロイドは確かめる。アルが死の闇から甦ってきてからもなお、ロイドはアルを失なったあの時の悪夢に怯えていた。

一番の願いは叶った──


だが、戻ってきてくれたアルに欲は深まるばかりだ。

早く言葉を交したい。声を聞き、あの柔らかな瞳で見つめて欲しい。

アルを愛惜し気に見つめるロイドにルイスは席を譲った。

「行くのか?」

「ああ、アルが戻ってきてくれたことでやることが一気に増えた」

ルイスは肩をすくめた。
そして部屋の外に足の向きを変える。

「街の警備も固めなきゃならんし湖の方もまた監視を続けなきゃならん。加えて崩壊した民家の瓦礫の撤去もある。どう考えても兵が足りん、その辺はできることは民にも加勢して貰ってはいるが…」

アルが戻って来たからこそ生き延びる希望を持ち直した。闇の王が息を潜めてるうちにやらなければならないことが山ほどある。

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