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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
・
ロイドはアルを見つめたまま小さく呟いた。
「アルに早く目覚めてもらわなきゃな…」
「ああ、そう言うことだ」
ルイスは振り返ると扉にもたれ腕を組んだ。
「一番の山はアルが目覚めてくれなきゃ処理のしようがない。俺達“勇者”の出番もないってことだ」
「言えてるな」
ロイドは頷いた。
「そう思うなら、お前の力で早く従者を目覚めさせてくれ。じゃあな!」
ルイスは任せたとばかりに後ろ向きで手を振ると部屋を出ていく。扉の閉まった音を最後に、部屋にはまた静かで穏やかな空間が戻っていた。
「早く目覚めさせろ…か」
ベッド脇の椅子に腰掛けてロイドは一人呟くとアルの頬を指の甲でそっと撫でる。
ありきたりな方法で目覚めるならいくらでもするさ…
そう思いながらロイドはアルの唇を親指でなぞる。そして妙な感触に気付いた。
「──…?…濡れてる…」
まさかあいつっ!?
微かに湿ったアルの唇の感触に気付き、ロイドはっとルイスが出ていった扉を振り返っていた──
ロイドはアルを見つめたまま小さく呟いた。
「アルに早く目覚めてもらわなきゃな…」
「ああ、そう言うことだ」
ルイスは振り返ると扉にもたれ腕を組んだ。
「一番の山はアルが目覚めてくれなきゃ処理のしようがない。俺達“勇者”の出番もないってことだ」
「言えてるな」
ロイドは頷いた。
「そう思うなら、お前の力で早く従者を目覚めさせてくれ。じゃあな!」
ルイスは任せたとばかりに後ろ向きで手を振ると部屋を出ていく。扉の閉まった音を最後に、部屋にはまた静かで穏やかな空間が戻っていた。
「早く目覚めさせろ…か」
ベッド脇の椅子に腰掛けてロイドは一人呟くとアルの頬を指の甲でそっと撫でる。
ありきたりな方法で目覚めるならいくらでもするさ…
そう思いながらロイドはアルの唇を親指でなぞる。そして妙な感触に気付いた。
「──…?…濡れてる…」
まさかあいつっ!?
微かに湿ったアルの唇の感触に気付き、ロイドはっとルイスが出ていった扉を振り返っていた──