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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
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──ルバール国境架橋付近
「お、先が見えてきたようだ…宰相様っ、もうそろそろのようです!」
丘の麓(ふもと)に高い門が見える。
馬に揺られながら先頭を行く者は呟くと後ろを振り返りそう叫んだ。
「よし!少し休むか。皆もご苦労だったな、日が暮れる前には着くだろう。もう一息だから頑張ってくれ!」
宰相はそう声を掛ける。
北の耶磨帝国から東のルバール王国までの旅は平穏な道のりではあったがやたらに長い。
やっと見えてきたルバールの国境の門を遠目ながらに眺めることができ、列を連ねる兵達の表情からは安堵の笑みとため息が溢れていた。
目的地が肉眼で確認できたことで皆の疲労も軽くなる。
「休んだら一気に馬で下ろう」
隣の鄭尚にそう言うと宰相は竹筒の水を豪快に口に含んだ。
東の上空を包んでいた黒い曇は今はもう見当たらない。まるで自分達を歓迎しているかの様に空は瑞々しく青かった。
──ルバール国境架橋付近
「お、先が見えてきたようだ…宰相様っ、もうそろそろのようです!」
丘の麓(ふもと)に高い門が見える。
馬に揺られながら先頭を行く者は呟くと後ろを振り返りそう叫んだ。
「よし!少し休むか。皆もご苦労だったな、日が暮れる前には着くだろう。もう一息だから頑張ってくれ!」
宰相はそう声を掛ける。
北の耶磨帝国から東のルバール王国までの旅は平穏な道のりではあったがやたらに長い。
やっと見えてきたルバールの国境の門を遠目ながらに眺めることができ、列を連ねる兵達の表情からは安堵の笑みとため息が溢れていた。
目的地が肉眼で確認できたことで皆の疲労も軽くなる。
「休んだら一気に馬で下ろう」
隣の鄭尚にそう言うと宰相は竹筒の水を豪快に口に含んだ。
東の上空を包んでいた黒い曇は今はもう見当たらない。まるで自分達を歓迎しているかの様に空は瑞々しく青かった。