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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
ルイスは地下に続く階段を降りた。
アルが倒れた後に、ロイドが足を踏入れてからは誰も訪れては居ない筈の遺跡。三つの勇者の証しが埋まっていた壁を眺めると、ルイスは少しでも変わった所はないかとその壁伝いに歩いた。
「これは──…」
丁度、石が埋まっていたカ所と対極した壁に何やら人と同じ大きさの絵が三体浮かんでいる。
それは距離を置かなければ何の絵か分かりずらく、ルイスは少し後ろに後退りした。
「なるほど…守護神か…」
納得いったように呟く。石が埋まっていた場所にも小さな守護神の壁画があった筈だと思い出し、ルイスはそれと見比べた。
「隊長殿、何か変わったことはありましたか?」
セラスの呼び掛けにルイスは遺跡から顔を出した。
「何やら新たな壁画が浮かんでいた」
「壁画…」
「ああ、ここはまた態勢を立て直して来る必要があるようだ。他も見て回ろう」
一度、勇者として選ばれた三人で来てみなければならないな……
馬に乗ったルイスの後にセラスも続く。ルイスはそう思いながら遺跡を後にした。