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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村


陽が傾きかけたころ、ルバールの城門前では北の国からやってきた宰相達をブランデール国王自らが出迎えていた。

「何事もなくよく無事に着いてくれた」

ブランデールは両手を広げて歓迎した。

北の大山を突き破り蘇った闇の王。まだ力を得ていないとて、この先気を緩めることは出来ない──


例え不完全体だとしても、普通の人間にとっては十分、脅威なる存在なのだから。

「疲れただろう──のんびりしても居られないが、まずはその御身を休められよ。話しはそれからだ…」

ブランデール国王は北からの訪問者を城内の奥へと案内させた。




遠く先に燃えるような夕陽が大空を染めている。

ルバールの大きな国旗が強風にはためく。その風を受けながら大地の民は懐かしい目を向けた。

「この景色をみると我等の大地を思い出すな…」

雄大な大地。そして輝く稲穂の絨毯──

太陽ばかりはどこにいても同じなのに、その下に息づく土地は国々によって千差万別。

カムイは静かに息を吐いた──



♪√イヤー ハエーィ ヨーォヤー



高らかにリズムが刻まれる。カムイの後に続いてドワン達も声を上げた。



地は母 太陽は父なりて

全てを育み 恵みをもたらす

風は子守唄 雨は叱り

優しき母 厳しき父なりて
我等大地の子に慈しみをもたらす


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